オリーブの実から油を取り出す工程には、粉砕、練り込み、油の分離などがあります。「低温圧搾」と「低温抽出」は似ていますが、使う設備や方法に違いがあります。
かつては石の臼などで実を砕き、できたペーストをマットに広げて積み重ね、圧力をかけて液体を取り出しました。その液体から油と水を分けます。圧搾機を使う方法は、こうした工程に由来します。
現在の多くの搾油所では、砕いた実を練り込み、遠心分離などで油、水分、固形分を分けます。必ずしもプレスで押すわけではないため、「圧搾」より「抽出」という言葉が適切な場合があります。
EUの表示規則では、初回低温圧搾は、伝統的な油圧プレスによる最初の機械的圧搾を27℃未満で行ったバージンまたはエキストラバージンに使える表示です。低温抽出は、27℃未満でパーコレーションまたは遠心分離した場合の表示です。
この温度は抽出工程の条件です。家庭での保存温度を27℃に固定する指示でも、酸度0.5%未満を意味する表示でもありません。根拠はEU規則2022/2104で確認できます。
温度管理に加え、果実の健全さ、収穫から加工までの時間、設備の清潔さ、保存状態なども重要です。低温表示だけで、有機認証や残留物がないことを保証するものではありません。
エキストラバージンという区分には、化学分析と官能評価の基準があります。製法の説明と品質の区分を合わせて読むことで、オイルをよりよく理解できます。
有機農業は、土壌をいたわり、自然資源を責任を持って利用し、生物多様性を支えることを目指す栽培方法です。オリーブ畑でこうした目標を実現するには、植生、水、土地の管理について日々の判断が大切になります。