地中海の食卓で親しまれるオリーブオイルは、品種、果実の熟度、栽培環境、搾油方法によって香りや味わいが変わります。「オリーブオイル」という総称と、商品表示で使われる油の区分を分けて考えると、違いがわかりやすくなります。

バージンオリーブオイルには、オリーブの果実に由来する香りがあります。リンゴやアーモンド、刈りたての草、トマトの葉などを思わせることがありますが、すべてのオイルに同じ香りがあるわけではありません。品種や収穫時の熟度によって、穏やかなものから青々とした力強いものまで幅があります。
苦味と喉に感じるピリッとした刺激は、バージンオリーブオイルの特徴になり得ます。こうした感覚にはフェノール成分などが関係します。ただし、刺激が強いほど必ずよいということではなく、香りとのバランスや料理との相性を楽しむことが大切です。
「精製オリーブオイルとバージンオリーブオイルを含むオリーブオイル」として販売されるものは、精製によって香りが穏やかになった油にバージンオイルを加えたものです。配合率は製品によって異なり、一律に80対20と決まっているわけではありません。
エキストラバージンは、機械的・物理的な方法で得たバージンオイルのうち、化学的・官能的な基準を満たす区分です。果実由来の香りをそのまま楽しめる点が魅力です。
緑色が濃いほど高品質とは限らず、黄金色のオイルにもさまざまな個性があります。分析で測る遊離酸度は、口で感じる酸っぱさや辛味とは別の指標です。エキストラバージンの基準には遊離酸度0.8%以下のほか、官能評価なども含まれます。
まずは少量をパンや野菜に合わせ、香り、苦味、辛味の違いを比べてみてください。詳しい区分は国際オリーブ理事会の解説でも確認できます。
有機農業は、土壌をいたわり、自然資源を責任を持って利用し、生物多様性を支えることを目指す栽培方法です。オリーブ畑でこうした目標を実現するには、植生、水、土地の管理について日々の判断が大切になります。