地中海の風景には、長い年月を生きてきたオリーブの木がよく似合います。大きくねじれた幹や、空洞を抱えながら伸びる枝には、その土地で過ごした時間が表れています。

オリーブは常緑樹で、季節に応じて花を咲かせ、実を育てます。乾燥した地中海の環境に適応していますが、成長や結実には気候と手入れの両方が関わります。
古木の幹には割れ目や空洞が生じ、部分ごとに異なる形で成長することがあります。一つの木でも、角度によっていくつもの幹が集まっているように見えることがあります。正確な樹齢は外見だけで決められるものではありません。

地中海の多くの地域では、オリーブの手入れと収穫が家族や地域の一年のリズムを作ってきました。栽培の知識は世代を越えて伝えられ、油や食用オリーブなどの生産が暮らしを支えています。
収穫方法は畑や木の形によって異なります。特に大きく複雑な古木では、枝や幹を傷めない方法を選び、その木の状態に合わせて作業することが大切です。



9 Oliveresという名前には、畑にある9本の古いオリーブへの思いが込められています。私たちが紹介してきたブランケタ種の木々は、どれも異なる幹や枝の形を持ち、風、日差し、土地、長年の手入れによってそれぞれの姿を作ってきました。
その木々を守ることは、オイルを作る仕事とともに、地域の景観や家族の記憶をつなぐことでもあります。木の年齢だけでオイルの成分や品質が決まるわけではなく、実の状態から搾油、保存までの丁寧な管理が欠かせません。
有機農業は、土壌をいたわり、自然資源を責任を持って利用し、生物多様性を支えることを目指す栽培方法です。オリーブ畑でこうした目標を実現するには、植生、水、土地の管理について日々の判断が大切になります。