オリーブオイルの説明に出てくる「酸度」は、レモンのような酸っぱさを表す言葉ではありません。油の品質を評価するために分析する指標の一つです。
オリーブオイルの脂肪の多くは、グリセリンに脂肪酸が結びついたトリグリセリドとして存在します。この結合から離れた遊離脂肪酸の量を、オレイン酸に換算して油100g当たりの割合で表したものが遊離酸度です。
値を知るには分析が必要です。容器の油の総量から何かを差し引いたり、舌で味わったりして測るものではありません。
苦味や喉のピリッとした刺激、果実の香りは、酸度とは別の特徴です。低酸度だから必ず穏やかな味になるわけではありません。また、精製によって酸度を下げた油を、低い数字だけでバージンオイルより高品質と判断することもできません。
いずれも酸度以外の化学的・官能的な条件を満たす必要があります。酸度の数字だけでは区分の全条件を判断できません。詳細は国際オリーブ理事会の定義をご覧ください。
果実の傷み、収穫後の待ち時間、製造時の衛生や水分などが関わります。健全な実を適切に収穫し、速やかに処理することが大切です。酸化による劣化と遊離酸度の変化は関連して語られることがありますが、同じ現象ではありません。
ラベルの区分、原産地、保存方法などを合わせて確認しましょう。分析値を比較する場合は、どのロットの、いつの測定かも大切です。味わいは実際に少量試して確かめてください。
有機農業は、土壌をいたわり、自然資源を責任を持って利用し、生物多様性を支えることを目指す栽培方法です。オリーブ畑でこうした目標を実現するには、植生、水、土地の管理について日々の判断が大切になります。